内視鏡でわかる病気
腸の内部を隅々まで観察します
大腸内視鏡検査では、肛門から内視鏡を入れて大腸が始まる盲腸まで挿入した後、炭酸ガス(二酸化炭素)を送って大腸を広げて、ゆっくりと内視鏡を引き抜きながら結腸、直腸、小腸など腸の内部を隅々まで観察します。
大腸を広げる際、空気を使用するクリニックもありますが、当クリニックでは炭酸ガスを使用しています。
空気を使用した場合、検査後1日程度腹部の張りが残ることがありますが、炭酸ガスは血液に吸収されやすいほか、呼吸により速やかに体外に排出されるため、通常、検査後2時間程度で腹部の張りは収まります。
大腸がんの早期発見が可能となります
大腸内視鏡検査を受けることで、大腸がんが進行する前に早期発見・早期治療して、完治させることが可能となります。
大腸がんは転移するまで腹痛などの自覚症状がほとんど現れないという特徴があり、自覚症状をお感じになって大腸がんが発見された後に手術を受けても、転移する可能性が高いとされています。
一般検診などで行われている便潜血検査の結果だけでは、大腸がんの可能性を完全に否定することは難しく、大腸内視鏡が唯一、大腸がんの早期発見がはかれる方法と言われています。
大腸ポリープの早期発見にも有効です
大腸内視鏡検査では、大腸がん以外にも、大腸ポリープの早期発見にも有効です。
大腸ポリープには大きく分けて、腺腫という「腫瘍性ポリープ」と、過形成性ポリープという「非腫瘍性ポリープ」の2種類があり、このうち腫瘍性ポリープはほとんど悪性ではないものの、一部にがん細胞が見つかることがあり、将来がん化するものも多く含まれています。
そのため、ポリープの大きさなどにもよりますが、内視鏡手術による切除の対象となります。
非腫瘍性ポリープはほとんどがん化しないため、切除の対象とはなりません。
当クリニックでは、最新の内視鏡検査機器を用いた精度の高い大腸内視鏡検査により、腫瘍性ポリープが見つかった時には、それが切除できるものであればその場で切除することも可能です。
大腸内視鏡検査はこのような方におすすめです
- 40歳以上の方
- 下痢・便秘が続く方
- 腹痛がある方
- お腹が張る方
- 血便が出る方
- 黒色の便が出る方
- よく貧血を起こす方
- 便潜血検査が陽性だった方
- 家族に大腸がん・大腸ポリープの既往歴がある方
40歳を過ぎたら大腸内視鏡検査をおすすめします
大腸がんの罹患率は、30代まではほぼ横ばいで推移するものの、40歳を過ぎると増え始めるという報告がなされています。
こうしたことから、当クリニックでは40歳を過ぎた方には、まず一度大腸内視鏡検査をおすすめしています。
大腸がんは早期発見・早期治療により完治させることが可能です。
一方、発見が遅れて他の部位に転移しているような進行がんの場合は、治療を受けても完治させることが難しいとされています。
大腸がんは初期段階にはほとんど自覚症状が現れませんので、気になる症状がなくても定期的に検査を受けるようにしましょう。